LG UltraGear 24GS60F-Bを測定機材を使いながらレビューしていきます。

スペックと付属品
スペック
画面サイズ | 23.8インチ |
スタンド装着時外形寸法 (幅×高さ×奥行)[mm] | 541 × 409 × 181 |
モニター本体の重さ | 本体のみ:3.5kg スタンド込み:4Kg |
パネルタイプ | IPS(非光沢) |
画素ピッチ | 0.2745×0.2745(mm) |
解像度 | 1920×1080 |
色域 | sRGB 99% |
コントラスト比 | 1000:1 |
最大リフレッシュレート | 180Hz |
輝度(標準値) | 300cd/㎡ |
応答速度 (標準値) | 1ms(GTG) ※Faster設定時 |
VRR | NVIDIA G-SYNC Compatible AMD FreeSync |
ヘッドホン端子 | 3.5mm×1 |
入出力端子 | HDMI×1 DP:1.4×1 HDCP2.2対応 |
チルト角度 | 前後:-5゚~15゚ |
VESAマウント | 100×100 |
付属品
- ACアダプタ(1.5m)
- DPケーブル(1.8m)
- 説明書
- 保証書
HDMIケーブルは付属していないので別途用意する必要があります。
画質測定
以下の測定器と測定ソフトを使って、実際の性能を測定しました。
測定器
- Datacolor SpyderX
測定ソフト
- ViewSonic Colorbration+
- DisplayCAL(輝度測定のみ使用)
画質測定
ブルーライトカットモードを除く各種モードと、ゲーム1モードで校正した際の色域を測定しました。
モード | 色域 (sRGB) | 色域 (AdobeRGB) | 色域 (DCI-P3) | 色差 (平均) | 色差 (最大) | 色温度 | ガンマ |
ゲーム1 | 100% | 78.2% | 86.3% | 2.39 | 6.55 | 6424.44K | 2.07 |
ゲーム2 | 100% | 78.1% | 86.2% | 3.22 | 6.4 | 7048.05K | 2.11 |
FPS | 100% | 78.2% | 86.3% | 2.79 | 6.48 | 6881.76K | 2.09 |
RTS | 100% | 78.2% | 86.3% | 2.04 | 6.47 | 6649.72K | 2.13 |
鮮やか | 100% | 78.1% | 86.3% | 3 | 6.4 | 7017.48K | 2.13 |
HDR | 100% | 78.1% | 86% | 8.49 | 19.54 | 8973.55K | 1.87 |
校正後 (ゲーム1) | 100% | 78.4% | 87% | 2.14 | 6.54 | 6436.29K | 2.26 |
色域に関してはどのモードもそれほど変わらないようです。色域の広さは標準的で、sRGBのみ完全にカバーしています。別途キャリブレーションすれば写真/イラスト/映像制作などの色の正確さが要求される用途でも問題なく使えます。
色温度はHDRモードが色温度が標準環境(6500K)から大きくズレており青白く見えます。他のモードはそれほど大きくずれていないです。色温度が標準環境に合わせたい方はゲーム1あたりがおすすめです。
色差はHDRモードがかなり悪いです。他のモードはそれほど悪くないのですが、色差をできるだけ小さくしたい方は、ゲーム1モードを選ぶといいでしょう。
ガンマはHDRが標準環境(2.2)から大きくかけ離れています。他のモードはどれもほぼ変わりません。
輝度測定

最大輝度:393.27cd/㎡
最低輝度:38.04cd/㎡
最大輝度は393cdと室内で使う分には十分な輝度がでます。
初期設定だと最大輝度に設定されているのですが、これだと明るすぎて目が疲れやすくなるので10~25%で運用することお勧めします。
輝度ムラ測定

四辺に近い程明るさが下がっていき、モニター右下だと中央を比較すると10%ほど輝度差が生じます。
一般向けのモニターとしては特に悪くはない性能です。
実際使ってみても特に輝度ムラが気になりません。
実際使ってみた感想
良かった点
残像感が感じにくく画面が見やすい
以下の音ゲーをプレイしてみて感じた感想です。
PC用の音ゲー(高リフレッシュレート対応)
- Muse Dash
- 東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト
- 太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル(120FPSまで対応)
Switch用の音ゲー
- グルーヴコースター ワイワイパーティー!!!!
PC用の音ゲーをプレイしてみた感想ですが、60FPSのモニターと比べるとかなりノーツが見やすく感じました。60FPSだとノーツが速い曲だとブレが大きく見づらくなるのですが、リフレッシュレートの設定を限界まで上げるとブレがかなり抑えらえてくっきりはっきり見えます。このおかげでノーツをさばくタイミングがわかりやすく感じました。
Switch用の音ゲーをプレイした感想ですが、PC用の音ゲーと違って60FPS固定なのでノーツブレの軽減効果は小さく少し見やすくなった程度にしか感じませんでした。ただ、遅延が小さいおかげかノーツの判定ズレが小さくなったように感じました。
PC用の音ゲーをプレイするのであれば買い替えをお勧めできますが、Switch用に音ゲーしかプレイしない場合は使ってるモニターの遅延が小さければ無理に買い替える必要はなさそうです。
色味が正確
sRGBカバー率が100%のため、別途キャリブレーションをかければ写真編集/イラスト作成/動画編集などの色の正確さが要求される作業もこなせます。
視野角が広く見やすい
視野角が広いので、どこから見ても色の変化があまりなく見やすいです。
ドットが正方形
一部のモニターにはドットが長方形になっているものが存在します。長方形になっていると映像が比率が狂ってしまう問題が発生します。
ドットピッチの縦横の比率が1:1かどうか確認すれば避けられますが、一部の製品だと縦か横どちらかしか明記していないこともあります。
この製品はドットピッチの縦横のサイズがしっかり記載されており、ドットが正方形なので制作作業にも問題なく使えます。
いまいちな点
標準のスタンド接続に使う支柱が外せない
モニター裏の支柱が外せません。モニターアームを使う際には邪魔なので外せるようにしてほしいです。
初期設定で有効化されている機能で不具合が発生する
初期設定で有効化されている以下の機能は、不具合が発生するので無効化することお勧めします。
Smart Energy Saving
画面が勝手に暗くなったり明るくなったりする。
Deep Sleep
PCのスリープ復帰後ログインすると、モニターが物理的に切断された時と同じ扱いになり、ウィンドウが他のモニターに移動したりアイコンの配置が換わったりする。
まとめ
180Hzまで対応しているため、対応ゲームでは映像のブレが劇的に抑えられかなり見やすくなります。また、画面の視野角が広く発色も悪くなくないため写真/イラスト/映像制作にも使えます。
ただ、初期設定のまま使用すると不具合が発生するので注意が必要です。